あなたは西洋占星術で水星がどんなことを表す天体なのか知っていますか?
ときどきSNSなどでは「水星逆行」というキーワードがトレンドに入ることがありますが、まさにこれは西洋占星術での水星のことを指しています。
水星は仕事、恋愛などさまざまな要素に絡んでくる生きていく上では必ず活用したい天体です。上手く活用することができれば、日常生活全般を快適に過ごすことができるでしょう!
この記事では、西洋占星術における「水星」がどんなことを表す天体なのか、各サインやハウスに入ったときにはどう読み解けばいいのかを解説していきます!
水星ってどんな天体?
知性とコミュニケーションを表す天体!
水星は占いでは知性や学習、コミュニケーションの特性を表す天体です。どのような知性や能力を持っているのかや、どんな風にコミュニケーションをとるのかがわかります。
「水星逆行」という言葉がありますが、これは地球から見たときに水星が通常とは反対に動いているように見えることを指します。これは西洋占星術的にも意味があり、天体が逆行している(ように見える)ときは、その天体の力がバランスよく発揮しづらくなったり、ネガティブに働きやすくなると言われています。
水星が逆行するときは、
- コミュニケーションに齟齬が生じやすくなる
- 交通機関の遅延が起こりやすくなる
- ITや通信系に障害が起こりやすくなる
と言われています。
水星に限らず、太陽と月以外の天体は逆行しますが、特に水星は日常生活に影響が出やすかったり数ヶ月に1回は逆行するため、注目されやすくなっています。
この水星の力をうまく活用することができると、スムーズなコミュニケーションがとれるようになったり、自分の持つ能力を十二分に発揮することができます。
逆に、うまく活用できないと、対人関係にストレスを感じるようになったり、持っている才能を発揮しづらくなってしまいます。
- コミュニケーション
- 知性や能力
- IT・通信・交通
水星はこんな属性

ホロスコープ上で水星を表すマークはこちらになります。金星のマークに角が生えたようなマークをしています。
水星の公転周期は88日です。約3ヶ月で12星座を1周する計算ですが、西洋占星術では逆行している期間があるため、太陽に比較的近い位置で動いています。
水星はふたご座とおとめ座の支配星です。そのため、水星がふたご座かおとめ座に入るとより強力に働きます。
水星の年齢域は8〜15歳です。
年齢域とは、それぞれの天体の力がより強く働き、天体が司っている能力が発達しやすいとされる期間を表すものです。
さまざまな学習や経験を通じて知性を育む時期が該当します。大人になってから活用されるような能力の基本的な開発が進んでいきます。
水星が象徴するのは灰色やライトブルーです。落ち着いた色が当てはまっていますね。
水星が各サインに入ると?
ここからはホロスコープ上で水星が各サインに入ったときにどのような捉え方ができるか解説してきます。
おひつじ座

知性やコミュニケーションを表す水星がスタートや情熱を表すおひつじ座に入ると、決断力やその場での対応力が高まります。
判断に迷いがないタイプで、即断即決ができます。アクシデントがあってもさまざまな手を変えながら対応できるでしょう。そのため、変化の大きな仕事や短時間に作業が必要な仕事に適性があります。
コミュニケーション面では、回りくどい表現をせず、ストレートな表現をする傾向にあります。
水星おひつじ座の特性をポジティブに発揮できない場合は、考えが短期間で変わってしまったり、勢いだけで行動することになってしまいそうです。
おうし座

水星がおうし座に入っている人は、スペシャリストとしての能力が高まります。
最初は作業に時間がかかっていても、慣れてくると誰よりもハイレベルになり、プロフェッショナル・職人と呼べるほどのスキルを得ることができます。五感を生かした職種に適性があります。
コミュニケーション面では、ゆったりとした話し方をする人が多く癒やし系とも言われます。
水星おうし座の力がネガティブに働くと、頑固な面が出てきて他人の考えを受け入れられなくなったり、1つのことにこだわりすぎてしまうことがあります。
ふたご座

水星がふたご座に入っている人は、情報収集能力が高まります。
知識を得たいという気持ちが強くあり、情報収集能力が高かったり、コミュニケーション能力も優れています。
頭の回転が早く、理解力も高いほか、マルチタスクが得意という人も多いです。
水星ふたご座がネガティブに働くと、人の話を最後まで聞かずに勘違いしたり、考え方がコロコロ変わってなかなか意見がまとまらなくなってしまうことがあります。
かに座

水星がかに座に入っている人は、感情を優先して物事を判断する傾向にあります。
人の気持ちを察することが得意なため、それを生かしてご老人や子どもたちのケアに当たる仕事に適性があります。また、知識を溜め込むことも得意なため記憶力も高いでしょう。
コミュニケーション面では、相手が自分に近かったり好きな相手であれば親しく、そうでなければドライな反応をすることが多いです。
水星かに座をうまく活用できない場合は、感情を優先しすぎて理論的な考えができなくなってしまったり、仕事の出来が気分によって変わってしまうことがありそうです。
しし座

水星がしし座に入っている人は、クリエイティブな能力が高まります。
オリジナルなものを作り出したり、それを表現する力に長けているため、人の心を揺さぶることができるアウトプットを生み出せそうです。能力主義な環境や実力勝負の世界で働くことで才能や能力を十二分に発揮できます。
コミュニケーション面では、自然と自身のある堂々とした発言ができるため信頼されやすいです。
水星しし座がうまく活用できない場合は、人の心の機微が捉えられず人の感情がわからなくなったり、物事を表面的にしか捉えられなくなってしまいそうです。
おとめ座

水星がおとめ座に入っている人は、 頭脳明晰で分析力が高まります。
理解力が高いため、知識や仕事の習得が早い傾向にあります。頭を使うことが得意で、細かい部分まで気づく力があるので、研究職や評論家などが適職です。正確さを求められる仕事もそつなくこなせます。
コミュニケーション面では、端的に表現することができるタイプです。言葉を選ぶ能力にも長けています。
水星おとめ座がネガティブに働いてしまうと、細かいところばかりが気になって「木を見て森を見ず」の状態になってしまったり、重箱の隅をつつくようなことを言ってしまうことがあります。
てんびん座

水星がてんびん座に入っている人は、社交的な能力が人一倍あるタイプです。
どんな相手でもそつなく対応することができます。また、公平に物事を考えられる力があるため、さまざまな可能性を比較した上で客観的な結論を出すことができます。交渉や公平な判断が求められる仕事に適性があります。
コミュニケーション面では、自分も相手も平等に接することができます。
水星てんびん座の力がマイナスに働いてしまうと、人に気を使いすぎて自分の意見が言えなくなってしまったり、客観的な考え方がしづらくなってしまうでしょう。
さそり座

水星がさそり座に入っている人は、探究心が高まります。
興味を持ったことはプロレベルまで深く極めたいタイプです。また、鋭い洞察力があるため、嘘や上辺だけの言葉を見抜くことも得意です。
コミュニケーション面では、口が固く心をひらいている人でないと本心を見せない傾向にあります。
水星さそり座がネガティブに働いてしまうと、深く考えすぎて結論が出せなくなってしまったり、迷走状態になってしまいそうです。
いて座

水星がいて座に入っている人は、精神的なことや哲学に対しての興味関心が高まる傾向にあります。
学びたい気持ちが高いため、語学や資格取得などでおとなになっても勉強を続けることが多いでしょう。難しい本を読んだり海外の書物に興味がある人も多いです。
コミュニケーション面では、比較的ストレートな発言が多いでしょう。話をしていくうちにどんどん話題が広がっていく傾向にもあります。
水星いて座がネガティブに働いてしまうと、いろんな勉強に興味が移っていって深い知識が身につかなかったり、自分の発言で人を傷つけてしまうこともありそうです。
やぎ座

水星がやぎ座に入っている人は、着実な努力を続けることで能力を得ていく傾向があります。
人一倍努力ができるタイプで、特に生活と直接関わるような仕事や作業(家計、健康など)は誰よりも才能が得られるでしょう。
コミュニケーション面では、苦手意識を持つことが多く、自分から人の輪に入ることを遠慮しがちです。
水星やぎ座がうまく活用できない場合は、努力が続かずに途中で投げ出してしまったり、コミュニケーションを諦めて孤立してしまうことがあるでしょう。
みずがめ座

水星がみずがめ座に入っている人は、人と協力して物事を成し遂げる力が高まります。
集団・グループをまとめるのが得意で、チームワークが大切な仕事が適職です。また、客観的な視点も持っているため科学的な研究者にも向いているでしょう。
コミュニケーション面では、あまり感情を出さず事実を端的と表現することが得意です。
水星みずがめ座がうまく活用できない場合は、ドライすぎて冷たい人だと思われてしまったり、仲間以外の人を切り捨ててしまうこともありそうです。
うお座

水星がうお座に入っている人は、知識やスキルを感覚的に捉える力が高まります。
説明を見るよりも実際に動いて理解するタイプで、すぐに要領を得ることができます。一度経験したことは経験と勘でうまくやれてしまう「習うより慣れろ」な人になりやすいです。感性が豊かなため、芸術的な仕事に適性があります。
コミュニケーション面では、相手の気持ちを察することが得意で共感力が優れています。
水星うお座がネガティブに働いてしまうと、勘や経験に頼りすぎて客観的な指標を疎かにしてしまったり、人に共感しすぎて何でも自分が背負おうとしてしまいやすいでしょう。
水星が各ハウスに入ると?
ここからは水星がホロスコープ上の各ハウスに入ったときにどのような捉え方をするのかを解説してきます。
1ハウス

知性やコミュニケーションを表す水星が自分自身そのものを示す1ハウスに入ると、自分を言葉で表現することが得意になるでしょう。
言葉を自身の能力や才能をアピールする最も重要な道具として使えるタイプです。
言葉の使い方がうまいため、人やその場に応じて適切な言葉を使い分けることができます。周囲からは頭の良い人と思われたり、話し好きに見られることが多いです。
水星の力をうまく生かしきれない場合は、話し過ぎと思われたり、屁理屈と思われてしまうことがありそうです。
2ハウス

所有のハウスである2ハウスに水星がある人は、知識やコミュニケーションに価値を感じる傾向があります。
自分の能力や知識を生かした仕事をしたり、人とのコミュニケーションが多い仕事でお金を稼ぐ資質をもっています。
また、頭の回転も早いため、さまざまなアイデアを持っていたり、合理的に収入を得ていく能力が高いでしょう。
2ハウスの水星がネガティブに働いてしまうと、お金のために人情を切り捨ててしまう可能性があります。
3ハウス

コミュニケーションや身近な人・ものとの交流をテーマとする3ハウスに水星がある人は、知的好奇心が強くなる傾向があります。
様々な人と広い付き合いをして、様々な経験を積み、そのコネクションを通じて幅広い情報を仕入れることが得意です。
その仕入れた情報をまた他の人に伝えていくこともできるタイプです。
3ハウスの水星がネガティブに働いてしまうと、扱う情報が幅広くなりすぎて浅い知識になってしまうことがあります。
4ハウス

家庭や家族を表す4ハウスに水星が入る人は、家庭内や自分のテリトリー内でのコミュニケーションが活発になる傾向があります。
家族や親戚とのコミュニケーションの頻度が多く、大人になっても会話を楽しめるタイプです。穏やかでのびのびした雰囲気を作ることが得意です。
水星はフットワークの軽い天体なので、自分の心地よい空間をどんどん広げていくことも可能です。
4ハウスの水星がうまく活用できない場合は、狭い空間や気が詰まるような重苦しいコミュニケーションに適応できないことがあります。
5ハウス

自己表現や愛情を表す5ハウスに水星がある人は、知識や才能をクリエイティブな部分に生かしていく傾向にあります。
知識を増やすことや学習することに楽しみを感じることが多く、知的な会話をしたり文章を書くことを苦にしません。
恋愛面でも知的な恋を望むでしょう。言葉のキャッチボールを重視します。
5ハウスの水星がネガティブに働くと、知識を振りかざす性格に見られやすくなることがあります。
6ハウス

労働や義務、健康がテーマとなる6ハウスに水星がある人は、知的な部分を社会のために使うことを意識する傾向にあります。
細かい事務的な作業や計画性が抜群にあるため、仕事遂行能力が高いタイプです。スピードも人一倍でしょう。
専門性の高い仕事や話す・伝えるなどの仕事が適職です。また、補佐役として動くほうが才能が生きます。
6ハウスの水星がうまく活用できない場合は、細かい部分に囚われて作業がなかなか進まなくなってしまうことがありそうです。
7ハウス

人間関係や契約を表す7ハウスに水星がある人は、他者とのつながりの中でコミュニケーションを重要視しやすいです。
人間関係の中でどのようにコミュニケーションを円滑にするかをよく考えていて空気を読むのがとてもうまいタイプです。交渉のスキルも高いでしょう。
7ハウスは結婚もありますが、ここに水星がある場合は結婚相手に知性や聡明さを求める傾向があります。結婚しても仕事も続ける日が多いです。
7ハウス水星がネガティブに働いてしまうと、感情的な部分のつながりを軽視してしまう場合があります。
8ハウス

共有のハウスである8ハウスに水星がある人は、知性を人とより深くつながる道具として使う傾向にあります。
人を深く読み解くために心理学や哲学的なことを学ぶことを楽しく感じるでしょう。また、秘密や明かされていない部分を見抜く力があります。
適職は人の心に関わる、心理学者や占い師、セラピストなどです。
8ハウス水星がネガティブに働くと、理屈で説明できない人の機微に対応するのが苦手になって人とのつながりが薄れてしまうことがあります。
9ハウス

探求や冒険を表す9ハウスに水星が入っている人は、知的なものを吸収したい気持ちが高まるでしょう。
さまざまなことをもっと勉強したいという気持ちを強く持っており、大人になっても学習をする機会を多く持ちます。
特に語学が堪能で、知識を広げるために海外を拠点にしていく人もいます。
9ハウス水星がうまく活用できない場合は、勉強(インプット)するだけでアウトプットが足りなくなってしまうことがあります。
10ハウス

社会性を表す10ハウスに水星がある人は、仕事で知性を発揮して認められることを目標とする傾向にあります。
仕事の能力がとても高く、飲み込みも早いタイプです。頭の良い人に憧れることが多いでしょう。
働く上ではやりがいを持って自分の脳力が発揮できることを大切にします。適職はコミュニケーション能力を生かした仕事やメディア系・情報系です。
10ハウス水星がネガティブに働くと、他者の仕事の価値観を受け入れづらくなってしまったり、スキルの低い人を軽視してしまう場合があります。
11ハウス

コミュニティを表す11ハウスに水星がある人は、人脈づくりのスキルとしてコミュニケーション能力を発揮しやすいです。
広い人間関係の中で情報収集をして、発信していく力を持っています。
情報発信をしながら似たような思考を持つ仲間を増やして、グループを大きくさせていくことができるでしょう。
11ハウス水星がネガティブに働いてしまうと、グループのつながりを情報ネットワークのように捉えるようになって感情的なつながりを排除してしまいそうです。
12ハウス

無意識や秘密など見えないものを表す12ハウスに水星がある人は、目に見えないことを知ったり理解したいという気持ちが高まるでしょう。
深く考えていたことについてふとひらめきがあったり、無意識的に思いつくことがありそうです。
想像力豊かな世界観を言葉にして語ることで人を引きつける力もあります。
12ハウス水星がうまく活用できない場合は、せっかくのひらめきを抑え込んでしまったり、ご自身の豊かな感性をないがしろにしてしまうことがあります。
まとめ
この記事では、西洋占星術における「水星」について解説してきました。
水星は知性・コミュニケーションを表す天体でした。水星をうまく使いこなすことができれば、ご自身が快適に働ける環境が見つけられたり仕事での成功が期待できます。また、恋愛面でもご自身の気持ちをうまくお相手に伝えていくことができるでしょう。
ご自身の水星をうまく活用して、日々を快適に過ごすためのヒントを見つけてみてください!